追放されたスサノオは、出雲の国の斐伊川の上流に降り立ちました。そこでスサノオは泣いている娘と老夫婦に出会います。名前を尋ねると、夫はアシナヅチ、妻はテナヅチといい、娘はクシナダヒメだと答えました。更にスサノオが泣いている理由を尋ねると、「ヤマタノオロチが毎年やってきて、八人居た娘のうち七人まで食べてしまいました。今もまた、ヤマタノオロチヤマトノが来る頃で、この娘も犠牲になってしまいます」と、泣き崩れました。
詳しくきくと、ヤマタノオロチはその名の通り八つの頭と尾を持ち、谷や山の屋根を八つも超える巨大な蛇。その目は赤く燃え、いつも血で爛れている怪物だと言います。